占いにはさまざまな種類があり、それぞれに得意な分野があります。上手に占いを利用するためには、占いたい内容に合わせて適切な占いを選ぶことが必要となります。ここでは、いくつかの状況を想定して、それぞれの場合ごとに、どのような占いを選んだら効果的か考えてみたいと思います。
●状況例
・性格(どんな性格か知りたい)
・資質(どんな能力があるか知りたい)
・適職(どんな職業が向いているだろうか)
・健康(身体のどの部分が弱いだろうか)
●適している占い
四柱推命、占星術、九星気学、姓名判断、手相、人相など
●適さない占い
方位術、夢占い、易、タロットなど
●解説 性格や資質などといった人間の本質(生まれながらに持っている宿命的な資質)について知りたい場合には、命術(四柱推命、西洋占星術など)や相術(手相、人相など)といわれる占いが適しています。良いところはもちろんですが、自分の弱点を認識することができますので、それを見つめ直して克服するきっかけを得ることができると思います。
●状況例
・運気(幸運期や充電期がいつなのか知りたい)
・転機(人生の転機がいつかを知りたい)
●適している占い
大局的:四柱推命、占星術、九星気学など
近未来:易、タロット、夢占い、手相など
●適さない占い
方位術など
●解説 運命(運の勢いがどのように変化するかといった人生の青写真)について知りたい場合には、命術(四柱推命、西洋占星術など)が適しています。また、卜術(易、タロットなど)や相術などは、現在や近い未来の運気を知るのに適した占いです。誰の人生でも幸運な時期と運気の低下する時期があります。運気が低下している時期というのは自分を磨く充電期であり、慎重さを学び、問題に気付き、課題をクリアして成長する時期なのだと考えてください。
●状況例
・仕事(仕事がうまく遂行できるだろうか)
・金銭(お金に困らないだろうか)
・地位(社会的な地位や名誉に恵まれるだろうか)
●適している占い
宿命や運命:四柱推命、占星術、九星気学、姓名判断、手相、人相など
事柄と対処:易、タロット、夢占いなど
●適さない占い
方位術など
●解説 社会との関わりについて占う場合には大きく分けて3つの側面があります。例えば仕事についてみますと、(1)仕事を遂行できるだけの能力があるだろうか?(宿命)、(2)仕事を遂行できる運があるか?(運命)、または(3)この仕事はうまくいくだろうか?(対処)という3種類の相談内容に分けることができるわけです。この場合、(1)能力があったとしても、(3)特定の仕事についてうまくいくかどうかは別問題ですし、(3)特定の仕事がうまくいったからといって、(1)十分に才能があるとは限りません。(3)特定の仕事がうまくいかなくても、長い目で見ると、(2)全体的には仕事がうまくいく場合も考えられるわけです。
●状況例
・相性(このつきあいは自分の運勢を向上させるだろうか)
・恋愛(楽しく恋愛できるだろうか)
・結婚(安心して結婚できる相手だろうか)
・家族関係(家族との相性が知りたい)
●適している占い
宿命や運命:四柱推命、占星術、九星気学、姓名判断、手相、人相など
事柄と対処:易、タロット、夢占いなど
●適さない占い
方位術など
●解説 人と人との関係については、社会との関わりで考えた3つの側面に「相性」を加えたものとなります。恋愛を例にとってみると、(1)気ままに恋愛を楽しむ天性があるか?(宿命)、(2)豊かな恋愛をいつ頃できるだろうか?(運命)、(3)この恋愛は成就するだろうか?(対処)、(4)恋愛相手としての相性はどうだろうか?(相性)という4種類の相談内容に分けることができるわけです。ここで相性ですが、ある人に対しては意地悪な人が、別な人には優しかったり、特にはっきりとした理由がないのに互いに気が合ったり合わなかったりなどの関係のことをいいます。この関係は不変なものではなく、立場(ライバル関係、上下関係など)や経験(初婚と再婚など)、または環境の変化(恋愛から結婚した時、どちらかが身体を壊した時など)により変化していきます。また相性について考える場合、気が合うから良い関係であるとは必ずしも限りません。気が合わない人とのつきあいも、自分を成長させるためには時として必要なことです。このため「このつきあいは自分の運勢を向上させるだろうか」という観点で考えることが大切です。そして注意してほしい点は、占いが当たるとは限りらないということです。まだ会ったこともない相手との相性を占うのはいかがなものかと思います。本当は相性が良い相手に対しても、相性が悪いに違いないという先入観を持ってしまうからです。ある程度、相手のことを知った間柄となってから占うのがよいのではないでしょうか。
●状況例
・気持ち(好きな人の本心が知りたい)
・意識(自分の潜在意識を知りたい)
●適している占い
易、タロット、夢占いなど
●適さない占い
方位術、四柱推命、占星術、九星気学、姓名判断、手相、人相など
●解説 人の心の動きを占うには卜術(易、タロットなど)や夢占いが適しています。ただし、積極的に夢を見ることは難しいので、卜術で占うことになると思います。人の心や意識というのは、単純なものではなく、わかりにくいものです。また日々変化していくものです。このため抽象的な占い結果を解釈するには、分析力と慎重さが要求されると思います。
●状況例
・行動(いつ頃、行動を起こせばよいか)
・方法(どのように対処すればよいか)
・決断(この仕事を引き受けて良いか悪いか)
・移動(旅行、転居の時期と方位を知りたい)
●適している占い
行動:四柱推命、占星術、九星気学、手相、人相、姓名判断など
方法や決断:易、タロットなど
移動:方位術など
全般:夢占いなど
●適さない占い
特になし
●解説 占いの目的はいろいろあると思いますが、究極的には幸せになるための行動指針を得ることだと思います。どの占いでも行動指針が得られると思いますが、占いごとに特色があり、得意分野がありますので、状況に応じて適切な占いを選ぶようにしたいものです。また行動指針は大局的に考えることが肝要です。これは、目先の損得のみにとらわれず、人生という長いスパンで行動指針を考えるということです。商売の世界では「損して得をとれ」などといいますが、目先の小さな得をとったとしても、大局的には損をしている場合もあるわけです。そして人生とは、人として成長する場だと思います。時には人生の試練が与えられることもあります。この場合は試練に立ち向かう行動指針を選択すべきでしょう。試練を乗り越えることができれば、人として大きく成長できるわけですから。